武田双雲さんによる書の本です。
しょぼん ひらがな

書本 漢字

実は、私、書道の教員免許を持っております。
別に書道の先生になりたかったわけではなく。
大学時代、変なとこウルサイ父が、ちゃんとした字を書けなきゃいかんと、「書道を習え」と言ってきて、軽く無視していたら、教室を探してきて、書道道具一式を送ってきたのです。
恐らく、父の時代は、PCもないですから、手書きで書類を書いたりしていて、まともな字を書いていないとそれなりに見えないとかいうことがあったと思うのです。
私も小学校の頃、書道をやっていて、それなりの字は書けたと思うのだけど、大学生になって書道なんて嫌だなと思っていたのです。他にやりたいこといっぱいあるし。月謝もったいないし。。
「申し込んだか?」とか父がしつこく言ってくる中、ふと、キャンパスにて、教職に書道があることを発見。なんと5,000円で書道の教員免許取得ができることが分かり、「普通の教室の月謝くらいじゃない?、これは破格だ!父も文句は言うまい!どーよ!」と申し込んでしまったのでした。
安易な気持ちで申し込んだところ、実は、週3コマも授業があったりして、家で書いて提出も必要で、どっぷり書道にはまる羽目になったのでした

普通の書道に加え、篆刻、書道教育法まで、やりました。
履修したのは、同じ学年で三人のみで、一人は実家がお寺さん、一人は「なんとか先生に師事して長らく書をたしなんでおります」なんて人で、私一人、浮いていました。。。
なんだかんだで、どっぷり書の道にはまって、やっていると壁を突破して、書くことが楽しい、もっと書きたい状態にまでなりました。先生にも、「違うステージに入ったね」と言われたくらい。
ちなみに先生は、個性あふれる先生が3人でした。三者三様それぞれの世界があって、それも楽しかったです。
話が長くなりましたが、書道は好きなのです。
「しょぼん」「書本」は、書の世界を思う存分堪能できる本です。
見開き2ページで、ひとつの字を右側ページに楷書、左側ページに独創的な自由な書と関連する文章が書かれています。
右側のページ(書き順、読みかたもあります)

左側のページ

右側ページの楷書は、普通に美しい。
左側ページの自由な書は、こんなにもバラエティがあって、訴えるものがあるものなのかと、驚かせられます。
武田双雲さんの才能にノックダウンされる感じがします。
力強い字、やさしい字、楽しそうな字、寂しそうな字。。
字だけど絵のようでもある。
書道って、奥が深いと感じさせます。
どんなにITが発達しても、書くという行為、文化は無くしてはならないと改めて思わせます。
添えてある文章が、また味があるのです。
深い、沁みる文章が、書を引き立たせます。
なんてセンスのいい本なのかしらと思ったところ、アートディレクション 佐藤可士和さんとなっていました。
なーるほど、と、妙に納得。
大切な人にプレゼント出来る本です。
特に、小学校入学のプレゼントに最適ではないかと思います。
ひらがなも漢字も、書き順が分かるようになっており、漢字の成り立ちも分かります。
外国人にも喜ばれると思います。
漢字それぞれに、英単語も添えてあります。
書道のある国に生まれて良かったなと思います。
是非、お手にとって見て下さい。
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小学生ママのための雑誌「edu」絵本好き、Hacks好きにたまらない雑誌でしたよ。


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