レビュープラスさんから、ご紹介いただく本は、いつも興味深いものばかりで嬉しいです。ありがとうございます。
今回はPDFでの配布で、iPadで読みました。
前回、せっせとスキャンしましたので有難い。ご対応ありがとうございます。
『つぶやき進化論』は、Twitter、Facebook等の「ソーシャルメディア」によって、起こっていく社会変化について書かれた本です。
この変化を起こしているのは、ほかならぬ「一般人」で、普通の人が主役の経済、みんなの経済=「ソーシャルノミクス」なのです。
ソーシャルメディアは、なぜこれほどの勢いで流行しているか?というと、一番の理由は、「情報の消化不良を防いでくれるから」といいます。
現在、流通している情報量は膨大で、その上、ソーシャルメディアを利用したら、さらに消化不良を起こしてしまいそうですが、実は、ソーシャルメディアを活用することで、マス向けの情報流通ではなく、「個」に対する情報流通が可能となり、適切な情報をタイムリーに発信可能で、意義ある影響を及ぼすことができるのです。
消化不良どころか、ユーザーにとっては、本当に必要としている栄養素をタイムリーにピンポイントで与えられ、過不足なく消化できてしまうということです。
重要なポイントとして、「Facebookやソーシャルメディアで時間をつぶすと実は生産性があがる。」と書いてあります。
事例が書いてありますが、私自身も振り返ってみると、すき間時間にTwitterで入手した情報で、『できるポケット+ Evernote』読者モニターをさせていただいたり、Lifehacking.jp GTD セミナーに参加したり、Twitterで質問して、MBTを買ったり、週末プチ断食をしたりと、Twitterがトリガーになっていることが増えていることに気が付きます。
iPad購入した時に、同期に時間かかり過ぎじゃないの?と不安になって、Twitter検索をして、「なんだ、みんな同じみたい」と安心したり、Google検索ではなくTwitter検索することも増えてきました。
ボストン大学では、2013年以降は新入生に電子メールのアカウントを配布しないことになったそうです。
意識していなかったけれど、確かに、最近、Facebokのメッセージや、TwitterのDMでやりとりしていて、一度もメールのやりとりしたことがない方がいることに気が付きました。今後は、「そろばんって何?」みたいに「メールって何?」という世代が出てくるかもしれません。
本書では、個人だけでなく企業の立場で、ソーシャルノミクスをどう活用するかについても書かれています。
企業にとっては、ソーシャルメディアは顧客の生の声を把握するチャンスです。また、ソーシャルメディアを活用した開放型の双方向対話は、一方的なコミュニケーションよりもはるかに効果的といえるでしょう。
ソーシャルメディアのある世界では、まず、メッセージ戦略を決め、市場からのフィードバックを参考にしながら、戦略が正しいかどうか見直したり修正したりしても構いません。変わり続けるニーズをすぐに見つけて対応することが可能になります。
ソーシャルノミクスを企業がどう生きるか、具体的に書いてあるので参考になります。
本の中で、何度か取り上げられているメッセージに、「ソーシャルメディアライフでは何もせず過ごすより、失敗するほうがよい」というものがあります。「前に進みながら倒れよう。失敗するなら俊敏に、よりたくみに」と。
これまでなかった新しい時代です。Try&Errorでいいじゃないか、そうやって、新しい時代、みんなの経済=「ソーシャルノミクス」に向かって進んで行きたいと思わせる本です。
是非、読んでみて下さい。
つぶやき進化論 「140字」がGoogleを超える! (East Press Business)
エリック クォルマン 竹村 詠美
イースト・プレス 2010-07-29
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ソーシャルネットワークが生みだすソーシャルノミクス
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